「お肉を食べなさい」とよく聞くけれど・・・

「年をとってもお肉はきちんと食べたほうが良い」と、最近よく耳にします。
高齢者、肉や魚を控えすぎている方の栄養不足が指摘されていますが食べすぎも良くありません。
「きちんと」「控えすぎない」とはどのくらいなのでしょうか?


<たんぱく質食品のとり方の基本:1品+少量>

類には、おもに からだを作るもとになる大切な栄養素「たんぱく質」が多く含まれます。
1回の食事では、1品+副菜に少量程度が目安ですが、良質なたんぱく質は、魚やたまご、大豆製品(とうふ等)にも含まれるため、色々なものを組み合わせるのが良いでしょう。
特に、肉よりも魚の回数を増やす事が動脈硬化の予防に大切と注目されています。

【1回量 1品+少量の例】
・「少量」みそ汁 豆腐30g
・「1品」チキンソテー 鶏むね肉70g

1品は定食屋の「小さめ」の主菜程度の量です

【1品量の目安】
肉類・・・60g程度 (薄切り肉なら3~4枚、から揚げなど塊なら2個程度)
魚・・・・・80g程度 (切り身一切れ、アジなら小一尾など)
たまご・・・1個   豆腐・・・1/2丁


<「お肉を摂る」つもりが、実際は「動物性脂肪」の多い食べ方に!?>

gpf3photo420081006122526.gif 気をつけたいのは肉の選び方です。バラ肉や、脂身付きのロース肉は、脂ばかりでたんぱく質が少ないだけでなく 相当なエネルギー量になります。
この「動物性脂肪」の摂り過ぎに気をつけるのは大切な事ですが、肉類を一切摂らないようにしたり、「牛肉は駄目で豚肉がよい」と決めてしまうより、「肉の部位」を意識して、適量を摂るようにしましょう

【おすすめ部位】
牛ロース肉 → ヒレ肉
豚バラ肉  → もも肉
鶏もも肉  → むね肉

動物性脂肪の多くなりやすい食べ方すき焼き、お好み焼き、豚肉の角煮などに使う肉は、脂身が多いものがほとんどです 


<良質な蛋白質でも、摂り過ぎは生活習慣病のもと>

gpf3photo420081006122526.gif1品+少量の「1品」は、60g程度ですから、案外少なめです。お肉が好きなかたのメニューは、1回量が多くなりやすく、特にお酒の席では何種類もたんぱく質食品が重なる事がほとんどです。
とりすぎは腎臓に負担をかけるなど、生活習慣病の危険を高めます。
メニューのうち何品かを野菜に切り替えるなど、少しの工夫で理想に近い食べ方に近づけましょう

【「肉類の食べ過ぎ」 に注意したい食べ方】
居酒屋で
・・・:からあげ、角煮、やきとり・・・、おつまみメニューは肉料理が重なります
ご家庭で・・・:副菜(煮物やサラダ)にも必ず何か肉けがないと、という場合、少し食べ方をふりかえってみましょう
外 食で・・・ :焼肉の食べ放題など、張り切って沢山食べてしまうメニューは要注意です

甘いパンはお菓子の仲間!?

忙しい時や、1人の昼食に便利な「菓子パン」や「調理パン」。
口当たりも軽く、手ごろな大きさで食べやすいのですが、 「食事」として利用するには注意が必要なようです

■材料はまるで「おまんじゅう」や「ケーキ」
市販されている菓子パンの多くには、実は驚くほど砂糖やマーガリン、バターが使われています。
中には「○○パン」と名前はついていても、ケーキと同じような手順で作るものもあり、栄養価は「和菓子」や「ケーキ」と近い、まるでお菓子を食事代わりにしているのと同じような内容になってしまうのです。


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あんパンと和菓子の配合の例

あんパン1個(100g) 酒まんじゅう2個(60g×2)
つぶあん   60gこしあん   60g
小麦粉    25g小麦粉    16g
砂糖      6g砂糖     16g
マーガリン     5g酒かす    10g
たまご     3g 大和芋    6g
他にイースト、塩など他に膨張剤、酒など
1個あたり 約310kcal2個で 約305kcal
砂糖が約36g含まれます砂糖が約46g含まれます


■具材の入っていないパン、調理パンの栄養
甘くないように思える「調理パン」や、中に何もはいっていないタイプの菓子パンにも砂糖や油がたくさん使われている場合があり、油断できません。具材も「ウィンナー」や「カレー」、「マヨネーズ」などでは、おかずというより油の仲間ばかりが増えてしまいます。
昼食などでどうしても利用しなければいけない時は、サラダや牛乳をプラスする、朝夕で野菜を補うなど食べ方を工夫するよう心がけましょう。


■「ごはんのかわり」にできるのは「食パン」や「フランスパン」の仲間
本来、食事とあわせて食べられていた「フランスパン」などは、ほとんど「小麦粉」と「塩」、わずかな「砂糖」で作られています。
パン生地には、 何がどのくらい使われているか分かりにくいものですが、 こまめに「袋の裏」を確認する習慣をつけるのがお勧めです。 食パンも、甘くてリッチなデニッシュタイプよりもトーストするとパリッとする「イギリスパン」のようなタイプが食事用として適しています。
もちろん、パンを食べる時も、ごはん食の時のように、色々なおかずと一緒にバランスよく食べましょう。


【原材料表示の例】
品名:食パン
原材料名:小麦粉、砂糖、植物性油脂、イースト、脱脂粉乳、塩・・・
材料は「量が多い順番」に記されています。

食事ととりあわせるなら食パンやフランスパンを選びましょう

ワーファリン服用中の患者様へ

お薬を服用されるにあたって納豆などビタミンKを多く含む食品を控えるよう指示があったと思います。
「ビタミンK」は、なじみの薄い栄養素ですが「納豆」と「濃い緑色の野菜」に気をつければ、それほど難しくはありません。

≪避けていただきたいもの≫
納豆
はビタミンKが多いだけでなく、腸内でビタミンKを産生しますので、少量でも避けましょう。
クロレラや青汁などの健康食品では、通常の野菜よりも分が濃縮されている場合が多いため、注意が必要です。
山芋やオクラは、納豆のようなネバネバ感がありますが、問題ありません。 

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35-3.gif≪食べる量に注意したいもの≫
ビタミンKは 濃い緑色の葉もの野菜や海藻などに 多く含まれています。
ほうれん草やブロッコリーなどは、一度に大量に食べる事は避けましょう。
加熱や水さらしは 殆ど関係しないので、ジュースや煮込みでも変わりません。 
海藻にもビタミンKを多く含むものがありますので注意しましょう。
薬味や味噌汁程度ならOKですが
ひじきの煮物や、手巻き寿司の焼き海苔などは多く食べ過ぎてしまいやすい食べ方です。



食品一回あたりの目安量ビタミンK量(μg)
ほうれん草50g(おひたし)190
モロヘイヤ50g(おひたし)225
ブロッコリー30g(つけ合せ)45
生わかめ30g(あえもの)42
ひじき40g(乾燥8g)40
干し海苔3g(全形1枚)78
味付け海苔4g(1パック)26
抹茶2g(1人分)58
きゅうり50g(約1/2本17
ピーマン35g(中1個)7
※含有量・目安量は季節・商品によって異なります

≪通常の食べ方では問題ないもの≫
色のうすい野菜や、赤や黄色の野菜にはビタミンKはそれほど含まれていません。
また、緑色でも 豆類や ピーマンなどの果菜類には 少な目です。
「緑黄色野菜」は、身体にとって必要なのでニンジンや南瓜、ピーマンなどを中心としてほうれん草などは一日に重ねて食べず2~3口程度までにすると良いでしょう。
ほかにも、誤解しやすい食品として、ヨーグルトなどの発酵食品・納豆以外の大豆製品に不安を感じる患者様もいらっしゃいますが、食べても問題ありません。


ビタミンKは、もともと腸内でも合成されている栄養素です。禁止食品以外はそれほど神経質になる必要はありませんが、人によってお薬の効き方は違いますので必ず医師の指示に従いましょう
気になる食べ方をしたときは、どれくらい食べたのか覚えておいて頂くと、参考になる場合があります。
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