お薬を服用されるにあたって納豆などビタミンKを多く含む食品を控えるよう指示があったと思います。
「ビタミンK」は、なじみの薄い栄養素ですが「納豆」と「濃い緑色の野菜」に気をつければ、それほど難しくはありません。

≪避けていただきたいもの≫
納豆
はビタミンKが多いだけでなく、腸内でビタミンKを産生しますので、少量でも避けましょう。
クロレラや青汁などの健康食品では、通常の野菜よりも分が濃縮されている場合が多いため、注意が必要です。
山芋やオクラは、納豆のようなネバネバ感がありますが、問題ありません。 

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35-3.gif≪食べる量に注意したいもの≫
ビタミンKは 濃い緑色の葉もの野菜や海藻などに 多く含まれています。
ほうれん草やブロッコリーなどは、一度に大量に食べる事は避けましょう。
加熱や水さらしは 殆ど関係しないので、ジュースや煮込みでも変わりません。 
海藻にもビタミンKを多く含むものがありますので注意しましょう。
薬味や味噌汁程度ならOKですが
ひじきの煮物や、手巻き寿司の焼き海苔などは多く食べ過ぎてしまいやすい食べ方です。



食品一回あたりの目安量ビタミンK量(μg)
ほうれん草50g(おひたし)190
モロヘイヤ50g(おひたし)225
ブロッコリー30g(つけ合せ)45
生わかめ30g(あえもの)42
ひじき40g(乾燥8g)40
干し海苔3g(全形1枚)78
味付け海苔4g(1パック)26
抹茶2g(1人分)58
きゅうり50g(約1/2本17
ピーマン35g(中1個)7
※含有量・目安量は季節・商品によって異なります

≪通常の食べ方では問題ないもの≫
色のうすい野菜や、赤や黄色の野菜にはビタミンKはそれほど含まれていません。
また、緑色でも 豆類や ピーマンなどの果菜類には 少な目です。
「緑黄色野菜」は、身体にとって必要なのでニンジンや南瓜、ピーマンなどを中心としてほうれん草などは一日に重ねて食べず2~3口程度までにすると良いでしょう。
ほかにも、誤解しやすい食品として、ヨーグルトなどの発酵食品・納豆以外の大豆製品に不安を感じる患者様もいらっしゃいますが、食べても問題ありません。


ビタミンKは、もともと腸内でも合成されている栄養素です。禁止食品以外はそれほど神経質になる必要はありませんが、人によってお薬の効き方は違いますので必ず医師の指示に従いましょう
気になる食べ方をしたときは、どれくらい食べたのか覚えておいて頂くと、参考になる場合があります。