忘年会や新年会、お孫さんが帰ってくるお正月・・・イベントの多い季節です。
「年末」「お正月」と聞くと、楽しい予定を思い浮かべる半面、日頃の食生活が乱れる不安を持たれるかもしれません。
確かに「宴会」「おせち料理」など誘惑がいっぱいですから、そこに気づいて下さる患者様はとても意識が高いと言えます。
しかし、あれもこれも「駄目」では疲れてしまいますから上手に付き合っていきましょう。

年末年始の「食べ過ぎ」は大きくわけてふたつのパターンに分かれます。

(1)食べやすく、つい数が増えカロリーオーバーになりやすいもの
おもち
⇒1つでおにぎり1個分に近いカロリー。
 つい毎回2個3個と食べてしまい、お正月が終わる頃には大変なことに。

みかん
⇒普段は果物の一日量を守って下さっている方も、炬燵の上のみかんについ手が伸びてしまうようです

(2)その場の雰囲気やお祝い気分で普段の食べ方から大幅に外れてしまうもの
忘年会
⇒お酒が進むと気もゆるみがち。宴会料理は高カロリー!

おせち料理
⇒お客様へのもてなしや、一人分を盛り付けない大皿料理の食べ方でどれくらい食べたか分からなくなることも

どちらのパターンも「一人分の適量」を思い出し、「食べすぎ」を予防するのが大切です。


◆ある日の新年会◆

食事療法初心者Aさん
「とにかく量が多いみたい・・・
よくわからないから全体的に半分程度食べるようにしよう。
今日はわざと車で来たから飲めないし、二次会は健康的にボーリングがいいかな。」

ベテランBさん
「全部食べたらさすがにカロリーオーバーだけど、好物の牡蠣フライは譲れないな・・・
 この日のためにここ数日一層気をつけてきたから、あれとこれは残して、デザートをパスすればビール1本はOKとしよう。」


食事療法は、殆どの場合、食べられないものはありません。
慣れてくれば、ある程度前後の食事で調整することも出来るようになります。
お酒も、普段の食べ方を守ることが出来れば、病状によっては主治医からOKが出る場合もあります。
せっかくの普段の努力を無駄にしないためにも、食べ方の工夫でいろいろな行事を楽しみたいですね